たろうの日々徒然

本のレビューや日々思うこと発信

【バカと無知】レビュー|なんとなく感じてたことをわかりやすく言語化してくれた本

こんにちは、たろうです。

今回は橘玲(たちばなあきら)の「バカと無知」を読み終えましたので、レビューしたいと思います。

 

本書はジャンルで言うとエッセイになると思うのですが、わたしは基本的に物語しか読まないので(初めてエッセイを読みました)内容が難しかったです。

 

エッセイとは「特定の文学的形式を持たず、書き手の随想(思ったこと・感じたこと・考えたこと)を思うがままに書き記した文章のことである。」とのことです。

 

で、読んでる間ずっと思ってました。

「一体筆者は何が言いたいんだろ?」

 

何が言いたいのかわからないまま読み進めていましたが、結局何が言いたいのかわからないまま読み終えました。

 

せっかく本を読むのなら自分の感じたことや思ったことを記録しておきたい。

記録するなら発信したい。

発信するならきちんと理解しておきたい。

 

と思い何度も読み返しました。(斜め読み)

 

 

で、ぼくなりの結論ですがこの本は、

「バカとか自尊心について、我々がなんとなく感じてたことをわかりやすく言語化してくれた本」

なのだと思いました。

 

わかりやすく、といってますが何度も読まないとわかりませんでした。

 

以下に本の内容と私が感じたことをできるだけわかりやすく書いていこうと思いますので是非お付き合いよろしくお願いします。

 

バカと無知|内容

Amazonの本書の紹介文は以下の通り。

正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だ。しかし、希望がないわけではない。一人でも多くの人が人間の本性、すなわち自分の内なる「バカと無知」に気づき、多少なりとも言動に注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるはずだ。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。

Amazonより引用

なるほど、こういった内容が書いてあったんですね!w

先にこれを読んでから本書を読むべきでした(汗

 

本書は5つのパートに分かれています。

1.正義は最大の娯楽である

2.バカと無知

3.やっかいな自尊心

4.差別と偏見の迷宮

5.すべての記憶は偽物である

 

特に全編を通して繰り返し書かれていることがあります。

それは、

人類は進化の歴史の大半で最大150人ほどのコミュニティの中で何万年も暮らしてきた。

集団から放逐されることは死に直結するため共同体から排除されるような行動はしてはならない(目立ってはならない)。

かといって目立たないように集団の最後尾に引っ付いていればいいのかというとそうでもない、それでは目立たな過ぎて子孫を残すことができないのだ(ある程度目立たなくてはいけない)。

です。

この本を読むうえで非常に重要な部分だと思いますので太字にしてみました。

人間の本性は(バカ、自尊心、差別、偏見、記憶など)全部これで説明できる、ってくらい繰り返し出てきます。

 

で、本書の要点をまとめるとこうなります。

バカは自分がバカであることに気づかない。

バカは自分が平均以上だと過剰評価している。

能力のあるものは自分のことを平均的であると過小評価する。

なのでバカと能力のあるものが話し合いをするとうまくいかない。

うまくいかせるにはバカを排除して話し合いをする必要がある。

バカを含めて話し合うくらいならコイン投げをして決めたほうが良い結果を導き出せる。

脳にとって上方比較は損失、下方比較は報酬である。

 

これらはすべて

「人類が進化していくうえでほとんどの時間を集団で過ごし、集団から放逐されないように目立ちすぎず、そして子孫を残すために優劣を競いある程度目立ちながら生き抜いてきたことによること」

で説明がつく。

こんなようなことがエビデンス込み?で長々と書いてあります。

めちゃ長いです。

 

きちんと内容を理解したい方はぜひ本書を手に取って実際にお読みください。

 

バカと無知を読んで私が感じたこと

読めばわかりますが同じようなことが何度も何度も繰り返し書かれています。

それは私のように一度読んだくらいじゃ読み取れない人のために何度も何度も書いてくれているのだと思います。

 

ある程度内容に沿って私が感じたことを書いていきたいと思います。

・バカほど自分を過大評価する

・バカは自分がバカであると気づかない、なぜならバカだから

 

バカでも子孫を残すために優劣をきそわなくてはならず、

少しでも大きく(優秀に)見せなければ役立たずのレッテルを張られてしまい放逐されてしまうので過大評価してしまうのも仕方ないわけです。

それを何万年と繰り返してきたので遺伝子レベルで刷り込まれており、自分のことをバカと気づかず大きく見せてしまうわけです。

これはこの後出てくる自尊心にもつながってる気がします。

出来るだけ自尊心を傷つけず自分を目立たせようとするあまり、自分がバカと気づかず少しでも優秀なところを見せようとしてしまうのかなあと。

 

ううむ、こんなこと書きながら自分のことが浮かんでくるのが悲しいところ。

思い当たる節しかないです。

 

バカってほんとバカだよね(笑)、とか思うのも気を付けなければなりませんぞ?

なぜならバカは自分のことがバカだと気づかないわけですから。

 

バカと話し合いするくらいならコイン投げで決めたほうが良い結果が出るらしいです。

良い結果を出すにはバカを排除して意思決定をしなければならないとのことです。

こういったことを読んでしまうとバカの存在意義って?、と考えちゃいますね。

 

また、生きていく上で非常にもどかしいトレードオフについても書いてありました。

・目立ちすぎると集団から放逐される

・目立たなすぎると子孫を残すことができない

・よって「目立たず目立つ」という難度の高い戦略をとっている

 

思い当たる節しかないです。

目立たず目立つためによくとられるのが「噂話」だそうです。

周囲を見渡してみると噂話戦略が得意なやついませんか?

自分は決して目立たずうまく立ち回るやつ。

 

僕は噂話作戦が下手すぎて困ってます。僕もそれが得意だったらもうちょっと収入や地位も高いところに行ってたのかなと思います。

 

バカは自分より上位の者を引きずり降ろそうとし、自分より下位の者にマウントをとろうとする。

なぜならバカである自分が子孫を残すためにはその戦略をとるしかないから。

 

結局本書では、

長い歴史で集団から放逐されないように目立ちすぎず、

しかし子孫を残すためにある程度は目立たなくてはならないという高難度ゲームを制してきたものたちの子孫である私たちは、

こういった人間の嫌な部分を持っていて当たり前なんだよ。

と言いたいのかもしれません。

 

そしてそれを知っておいたうえで、ではどう行動すればいいのか。

ということは一切かかれていません。

 

それは読んだ人たちそれぞれで考えてくださいね、と。

 

本書にはバカについてだけでなく自尊心、差別、偏見、記憶についても書いてあります。

 

これらについては書くと長くなるので割愛させてもらいます。

(単に理解できてないだけ)

 

まとめ|読んだうえで次にどのような行動をとるか

さて、本書を読んだうえで今後どのように行動すればいいのでしょうか。

 

わたしとしては「結局自然体でいるしかないのかなあ」という結論です。

 

自分がバカなのかどうかわからないわけだし、自分としてはバカだと思ってるし、バカじゃなけりゃサクッと読んで理解できてるはずだし、今まで通り特に変わることなく過ごすことになると思います。

 

もちろん本書で読んだことは記憶の片隅にとどめておいて、せめて自分がほかの人を引きずり下ろすようなことをしないようにしようと思います。

 

これが本書を読んだ感想です。

あっさりしすぎかな。

 

本のレビューをするのは初めてで、とりとめのない文章でうまく伝えたいことが伝わらなかったかと思いますが、引き続き今後も読書とレビューを繰り返していこうと思います。

 

もしこの記事を読んで本書が気になった方は実際に手に取り読んでみてください。

読む人によって受け取り方は違ってくると思います。

 

それでは、失礼いたします。